1/64スケールクラスで、世界中の人気車やマニアックなクルマや、オリジナルアレンジを加えたアイテムなどを揃える、アメリカ生まれのミニカーブランド『ホットウィール』(Hot Wheels)。今回はレジェンド級のチューニングカーやパフォーマンスカー、さらにはバンや軽までひときわ多彩なラインナップだ。
古き佳き時代がすべて詰まったAMG謹製のスーパーワゴン、E36Tのセカンドカラーが登場

ダイキャストシャシーと、リアルライダーと呼ばれるゴムタイヤを採用した、ホットウィールの中でもハイクオリティなアイテムがプレミアムカー。なかでも、ストリートで映えるクルマを揃えるアソートが『ブールバード』だ。

目玉は「メルセデス・ベンツ E36 AMG」。現在はメルセデス・ベンツの高性能車部門であるメルセデスAMGとして活動するAMGが、独立チューナーだった1993年に発表し、E36Tとも呼ばれる。ベースはS124型Eクラス・ワゴンで、1996年までに171台が製造されたというレア車だ。エンジンは3605cc直6で、E320などに搭載されたM104型をボア/ストロークとも拡大し、272ps/385Nmを発生した。

ホットウィールでは、オーバーフェンダーやエアロパーツで武装した姿を忠実に再現。2022年のブールバード・アソートに黒いボディカラーでデビューしているが、それ以降は他のシリーズなどに加えられたことがない貴重な1台。前回入手した人もチャンスを逃してしまったひとも、ぜひとも手に入れてほしい。

「’67 フォルクスワーゲン・サンババス」は、T1とも呼ばれる初代タイプ2の、サンルーフとその両サイドに複数並んだ長細い天窓を備えたタイプで、人気の高い仕様。数年前に、フォルクスワーゲンがタイプ2をEV化したコンセプトモデルのe-ブリーを発表した際のベースともなった。
今回は有名なタイプ2コレクターであるアメリカのコメディアン、ガブリエル・イグレシアスの所有車を再現。ローダウンしてルーフラックを装着し、フロントウインドウをチルトしている。

「’32 フォード」は、フォード初のV8搭載量産車である1932年型がベース。ヒット作となった1932年型は、40年代に流行したホットロッドカスタムにおいて、格好のベース車となった。
年式の末尾である2にちなんで、デュースという愛称でも呼ばれるこの1932年型を、ボンネットを取り去り、前後で大きくサイズの異なるタイヤを履かせたホットロッドスタイルに仕上げた。ボディサイドにはスキャロップと呼ばれる古典的なグラフィックがペイントされ、当時の雰囲気を醸し出している。

「’73 ボルボ 142GL」は、1966年登場の140シリーズに設定された2ドアセダン。バンパーレスのローダウン仕様とし、これまでに展開したストリートレーサー風なカラーリングと異なる、ゼッケンやストライプでレースカー風に仕立てている。

「BMW M3」は、現在まで6世代を数えるが、今回は2000年発売の3代目となるE46型をチョイス。3.2リットルのS54型は、先代のS50型より22psアップの343psで、6速のMTとセミATが設定された。BMWファンに人気の高い自然吸気直6を搭載した最後のM3で、当時のイメージカラーを思わせるメタリックイエローをまとっている。
R32&ハコスカGTRに22BとNSXにシビックまで!90s’JDMスポーツカーが勢揃いだ

手頃な価格と多彩な顔ぶれが魅力の『ベーシックカー』も新アイテムが目白押しだ。「日産スカイラインGT-R(BNR32)」は、8代目で16年ぶりに復活したスカイラインの最強グレード。2.6リットル直6ツインターボとハイテク4WDの組み合わせでツーリングカーレースを席巻し、ストリートでも憧れの的となった日本を代表する名車だ。そのイメージを忠実になぞったこのモデルは、2019年に製作された金型によるもの。カラーリングは、R32GT-Rの人気色であるガンメタを彷彿させる。

「日産 スカイライン 2000GT-R LBWK」は、日本を代表するカスタマイズショップ、リバティーウォークの加藤渉氏の愛車である4代目スカイライン、いわゆるケンメリを、デフォルメスタイルにアレンジ。吊り目ヘッドライトや外付けオイルクーラー、ワンテールこと2灯テールライトなど、街道レーサースタイルの定番ディテールを余すことなく盛り込んでいる。

「’98 スバル・インプレッサ 22B-STiバージョン」は、WRカーを思わせるルックスをメーカー自らが限定ながら量産化したことで驚きを呼んだクルマ。500万円と当時としては法外に思えた高価格ながら、瞬く間に完売した伝説的なモデルで、最近ではプロドライブによるレストモッド車が1億円近い値付けで販売され、話題となった。今回は競技車両を思わせる白いボディでの登場だ。

「’90 アキュラ NSX」は、量産車初のアルミモノコックなど、ホンダが当時の技術の粋を集めた和製スーパースポーツ。そのシンプルなスタイリングをミニカーへ見事に転化させた日本人デザイナーの故リュウ・アサダ氏は、自身でも初代NSXを所有していたという。オーナー目線が生きたホットウィールの傑作は、ホンダファンならずとも手に取ってほしい。

「’90 ホンダ・シビックEF」は、グランドシビックと呼ばれた4代目。VTECエンジンも設定され、スポーティな走りでもファンの心を掴んだグランドシビックを、今回はシャープなストライプでチューナーのデモカー的に演出した。

「ケイスワップ」は新規金型(ニューキャスト)のアイテム。アメリカでは個人輸入するファンも存在する軽トラを、ホットウィール的に解釈したマイティKが人気を博したが、その軽バン版となる。バッドフェイスやエアロパーツなどバニング風のエクステリアや、リアエンドに露出したエンジンなど、やんちゃなルックスでワクワクさせてくれる。

「マツダ・オートザム」は、実在のカスタムカーがモチーフ。マツダがかつて展開していた小型車販売チャンネル、オートザムのスクラムがベースで、テキサス・フットと名付けられたそれは、2022年のホットウィール・レジェンドツアーで優勝を飾った。

「フォルクスワーゲン T3 カスタム」は、3代目タイプ2を大胆にアレンジ。激しく絞り込んだ車体と、ウイングのようなパネルの組み合わせは、フォードがワンオフで製作した2000psのスーパーバン4にインスパイアされたデザインだが、古いT3をベースとしたのは、ホットウィールならではの斬新さだ。

「ダッジバン」は、クライスラーが展開するダッジブランドのフルサイズバン。初代は1970年、今回のモチーフである3代目は1993年に登場した。レースカーを思わせるチェッカーパターンを身にまとうが、こうしたカスタムは日本のダッジバン愛好家が発信した、いわば逆輸入的なスタイルなのだとか。
ストリートで映えるクルマをプレミアムカーでリアルに再現した『ブールバード』の価格は各880円(税込)、毎月様々なバリエーションで楽しませてくれる『ベーシックカー』の価格は各440円(税込)。ホットウィールの最新情報は公式ウェブサイトを要チェックだ!
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